♯2 賃貸vs購入!私が表を作って出した結論

ジョジョの奇妙な冒険 第4部風 お金と制度の話

最初に答えを言う。私の条件では、購入一択だった。

ただしこれは感情の話ではない。Excelで数字を並べた結果がそう出た。その過程をそのまま書く。

※私は専門家ではない。あくまで自分になり調べて整理した結果であり、単なるシミュレーションに過ぎず、解釈や条件は人それぞれであるということを充分にご理解いただきたい


比較の前提条件

感情を排除するために、条件を先に固定した。全く同条件にすることはできないが、同じ立地・同じ広さ・同じ築浅という前提で、賃貸と購入を1LDKで揃えて比較する。

賃貸

項目金額
家賃130,000円/月
管理費3,000円/月
更新料130,000円(2年に1度)
保険料20,000円(2年に1度)

購入

項目金額
物件価格5,500万円(新築マンション)
頭金500万円
諸費用400万円(物件価格の約8%とする)
借入額5,000万円
金利1.5%固定・35年
管理費18,000円/月
修繕積立金15,000円/月(35年平均)
住宅ローン控除年21万円×13年

月々のコスト比較

まず月々の支出を並べる。

項目賃貸購入
家賃/ローン返済130,000円153,000円
管理費3,000円18,000円
修繕積立金15,000円
合計133,000円186,000円

月々は購入が約5.3万円高い。

ここだけ見ると賃貸が有利に見える。だがこの比較には決定的に欠けている視点がある。それは後で話す。


35年間のトータルコスト

月々ではなく、35年間で払う総額を計算した。

賃貸の総額

項目金額
家賃+管理費(35年)5,586万円
更新料(17回)221万円
保険料(17回)34万円
合計5,841万円

購入の総額

項目金額
初期費用(頭金+諸費用)900万円
ローン総返済額(35年)6,430万円
管理費+修繕積立(35年)1,386万円
住宅ローン控除▲273万円
合計8,443万円

差額:購入が約2,602万円高い。


ここで思考を止めてはいけない

数字だけ見れば一目瞭然で賃貸の勝ちだ。だが私はここで思考を止めなかった。

35年後に何が残るかを考えたからだ。

賃貸購入
35年後の資産0円23区のマンション

賃貸で払い続けた5,967万円は、1円も手元に残らない。

購入したマンションは35年後も存在する。東京23区の立地であれば、35年後でも2,000〜3,500万円の資産価値が残る可能性が高い。

それを差し引いて計算し直す。

賃貸購入
総支出5,967万円8,443万円
35年後の資産0円▲2,500万円(想定)
実質負担5,967万円5,943万円

ほぼ同額になる。

そしてこれは保守的な試算だ。23区の立地・駅近という条件が揃えば、売却価格はさらに上振れる可能性がある。

今どきの鉄筋コンクリート(RC)造マンションの寿命は、物理的には約100年〜150年持つとも言われているが、実際に取り壊されるまでの平均寿命は約68年〜70年程度らしい。法定耐用年数は47年だが、適切なメンテナンス(大規模修繕)や管理体制があれば、寿命は飛躍的に延びる。

※ただし、35年後のマンション価格については予想が困難であるため、あくまでシミュレーションであることには注意が必要だ。


私が購入を選んだ最大の理由

コストがほぼ同じなら、あとは何が残るかだけの話だ。これが最大の理由。

賃貸を35年続けた先には何もない。購入した先には土地と建物が残る。30年以上同じ賃貸物件に住むケースは極めて稀である。引っ越す度に敷金・礼金・引っ越し代などの数十万円の費用がかかる。

そして仮に30代から35年間同じ賃貸マンションに住み、そこから引っ越すことになった時に70歳近い老人が借りられる物件は極めて限られる。

私にとってこの差は明確だった。同じ金額を払うなら、資産が残る方を選ぶ。それこそが私が求める平穏な人生を送るための判断だ。

ただし、これは万人に当てはまる結論ではない。例えば以下のような人に賃貸が合理的な選択になる場合がある。

  • 実家を相続する予定の人
  • 家賃補助が十分に出ている(持ち家だと出ない)人
  • 転勤の可能性がある人/流動性を重視する人
  • 家族構成が変わる可能性がある人

賃貸 VS 購入は、答えの出ない永遠のテーマだ。

これは各々のライフスタイルと立場、価値観によってどちらが良いかを自分で判断するものである。私の場合は独りだが、購入を選んだ。それだけだ。


補足:数字以外の比較

コスト以外の代表的な観点も整理しておく。ここからは価値観の問題であり、どれを優先したいのかは人による。

項目賃貸購入
転居の自由◎ いつでも可能△ 売却に時間・コストがかかる
収入減・失業時のリスク◎ 引っ越しで対応可能△ ローン返済が続く
家族構成の変化への対応◎ 柔軟に対応可能△ 間取りの変更は困難
建物の老朽化リスク◎ オーナー負担△ 自己負担
自由なリフォーム✕ 原則不可◎ 自由に可能
資産として残る✕ 残らない◎ 土地・建物が残る
住宅ローン控除✕ 対象外◎ 対象
金利上昇リスク△ 間接的に家賃上昇の可能性△ 変動金利の場合リスクあり
近隣トラブル時の対応◎ 引っ越しで解決可能△ 簡単には動けない
生命保険代わり✕ なし◎ 団信で死亡時にローン消滅
(三大疾病で半額なども有)

補足:金利の話

一点だけ触れておく。

住宅ローンは、住宅を担保(抵当権)にして金融機関から購入資金を借りる仕組み

借りる金額にかかる利息……『住宅ローン金利』!…と私はこいつを名付けて呼んでいる。

私が当初家賃を「月々13万円」と設定していたのは、金利を低く見積もっていたからだ。購入の場合1.5%固定で計算すると月々の返済額は153,000円になる。

ただし、賃貸の場合に見落としがちなのは、前述のとおり金利が上がると大家のローン返済額も増え、賃料も上がって行くということだ。ここではその計算は含めていないが、その分さらに購入が有利になるという判断をした。

今日本の政策金利は30年ぶりの高水準となり、2026年末には1.25%、27年末には1.50%が予想されている。金利1%の違いが35年間で与える影響は想像以上に大きい。住宅ローンを検討するなら、金利による返済額のシミュレーションは慎重に行うべきだ。

日銀は2024年3月19日の金融政策決定会合で、長年続いたマイナス金利政策(-0.1%)を解除し、0〜0.1%程度のプラス圏へ引き上げた。この歴史的転換により、約17年ぶりの利上げが実現し、2025年以降も段階的な追加利上げ(2025年1月には0.5%程度へ)が実施された。

実際、私が住宅購入した2024年、当時は”固定はとにかく高い。損。変動金利一択”という風潮が強かった(という印象を私は受けた。)私のローン借入銀行では2025年7月に金利は0.25%引き上げされ、2026年4月現在そこから1年後となる7月にさらに0.25%の0.75%までに引き上げられることが決定している。固定金利の支持がかなり高まってきているように思う。

住宅ローン金利、固定/変動についてはまたどこかで語るとしよう。


次の記事では、なぜ私がマンションではなく戸建てを選んだのかを話す。最初はマンションを探していた私が、考えを変えるまでの経緯だ。


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