契約から鍵引き渡しまで。4ヶ月間に起きたこと。
2024年11月末日、深夜に契約した。
終電を逃した夜のことは記事5に書いた。あの日から鍵を受け取るまで、約4ヶ月。その間に何が起きたかを、時系列で記録しておく。
全体の流れ
契約から引き渡しまでのステップはこうだった。
| ステップ | 内容 | 時期 |
|---|---|---|
| ①申し込み~契約 | 手付金100万円、印紙代万円支払い | 11月下旬で2日間 |
| ②事前審査書類提出 | — | 12月初週 |
| ③本審査書類提出 | 重要期限 | 12月最終週 |
| ④本承認 | ローン正式承認 | 1月上旬 |
| ⑤入居相談会・住宅設備説明 | — | 1月上~中旬 |
| ⑥登記書類提出 | — | 2月下旬 |
| ⑦内覧会 | 建物の最終確認 | 3月上旬 |
| ⑧火災保険検討 | ネットでの申し込み | 3月 |
| ⑨ローン契約 | 金銭消費貸借契約 | 3月中旬 |
| ⑩決済 | 残代金振込 | 3月下旬 |
| ⑪鍵引き渡し | この日から私の家 | 3月下旬 ※⑨と同日 |
10のステップ、4ヶ月。新築戸建ての購入とはこういうものだ。
①申し込み~契約(11月下旬で2日間)
深夜に終電を逃して署名した。手付金100万円。この瞬間から、後戻りできなくなった。
正確に言えば、後戻りはできる。ただし手付金を放棄することになる。100万円を捨てる覚悟があれば解約できる。実際数百万を捨てて辞める人もいるらしい。私にその選択はなかった。「もう戻れませんが本当によろしいですか?」と何度も訊く営業主任に私は何度も「問題ない。」とだけ応えた。
②③本審査書類の準備(12月初週/12月最終週)
契約の翌週から書類の準備が始まった。
住宅ローンの本審査に必要な書類を揃える作業だ。源泉徴収票、納税証明書、在職証明書。それぞれ取得先が異なり、一部スマホでの画像・電子ファイルの送信が可能であったが、行政書類など平日に動かなければならないものもある。会社員にとってこれは地味に面倒だ。
12月27日が本審査書類の提出期限だった。”重要”と書かれていた。
このタイミングで私に、例のあの会社の担当営業から代わり、専任のサポートが付いた。「基本的にはここからの計画はこちらで管理し、適宜リマインドや支援、QAを行っていきます。独身4LDK様は受け身で構いません。」このバックアップ体制は心強い。おかげでその後は特に問題もなく、正月を穏やかに過ごしつつすべてのマイルストーンを期限内に通過することができた。
入居後も特に問題が発生していないため、引き渡し後のアフターサポートに関しては評価ができないし、今後家屋や基礎、水道回りなどで問題が発生してきた場合に真価が問われるものではあるが、あの会社のサポートスタッフ殿には心から感謝している。
④本承認(1月上旬)
住信SBIネット銀行からローンの本承認が下りた。
この瞬間まで、どこかに不安があった。仮審査は通っていても、本審査で落ちる可能性はゼロではない。承認の通知を受けて、私は静かに安堵した。
仮にローン本承認が下りない場合、取り急ぎ他の銀行での審査を実施するそうだ。それでも一行からも否決されてしまった場合は、手付金は返還され、物件もリリースされるそうだ。
あの会社推奨以外の銀行については事前審査を申し込んだ行もあったが、それらについては個人で手続きを行った。
⑤ご入居相談会・住宅設備説明会(1月上~中旬)
例のあの会社から「ご入居相談会」なるものを案内された。
参加必須ではないが、住宅設備の説明会やインターネット、火災保険、その他新居での生活に役立つ製品・サービスのご紹介もあるということだったので、行ってみることにした。
結論、行かなくて結構。時間の無駄だった。
会場はテニスコートほどの広さの会議室で、ブースが仕切られており、インターネット、防犯カメラ、太陽光発電、床コーティングなど、ご入居相談とは名ばかりの営業大会が開催されていた。
客は家族や夫婦ばかりで、会場に一人で来ている客は、明らかに私一人だけだった。
例のあの会社からの斡旋で割引があるというが、それでも自分で調べて同条件の設備を揃える方が安いと私は判断した。特に太陽光発電システムの営業は酷い。自治体からの補助が大きいため、原価を上乗せしてくるのだ。はっきり言って詐欺の温床だが、一般に仕組みの知識や相場感が浸透していないため言い値で買ってしまう世帯が多いのだ。
私は昔配属していたプロジェクトの関係で太陽光発電システムにやたら詳しい。今回も4社の見積もりを取ったが、結果的に思うところあって導入はしなかった。太陽光発電システムについては別の記事で語りたいと思う。
後日、その会場で紹介されたカーテン・照明・キッチンボードを紹介するという会社には興味があり、別途足を運んでみた。やはりこちらもすべてにおいて価格が高く、位置づけ的にはニトリやIKEAよりは品質も良さそうだが、価格帯は高級家具メーカーに近い。
私には必要もなく縁もないと判断し、自分で納得できる製品を探し始めた。時間はいくらでもあった。
⑥登記書類提出(2月下旬)
登記書類の提出は土地家屋調査士のビルへ訪問し、書類作成を行った。
「地面師たち」をご覧になったことはあるだろうか?イメージとしてはあのドラマの物件契約時の本人確認の面談が少しだけ近い。特に質疑などはないが、書類作成中に土地家屋調査士と司法書士が順に私の書類や免許証を持っていき確認していた。デベロッパー(売主)側はいなかった。
ここは現地訪問が必要だが、書類さえ準備しておけば何ら問題ない。
⑦内覧会(3月上旬)
2月末に内覧会の案内があり、3月上旬に新居に初めて入った。
内覧会は完成した建物を実際に確認し、設備の説明を受け、床や壁、窓、その他不具合があれば指摘して是正の可否を相談する。引き渡し前の最後のチェックだ。
建売物件を購入した私は、家の中に入るのがこの日初めてであった。
意匠図を見てイメージしていた部屋よりはかなり狭く感じたが、白を基調とした清潔なデザインの造りに、私は興奮した。
ゆっくり新居を堪能する時間はなく、あら捜しが始まった。
内覧会にどうやって臨んだのか、何が起きたかは、別の記事で詳しく書く。
⑧火災保険の検討(3月)
内覧会と同日、火災保険を選んだ。これは⑤で紹介された保険を選ばなかったため、サポート管轄外で自分で契約を行った。
なるべく同じようなプランにしてみて3〜4社を比較したが、金額に大きな差はなかった。大手では東京海上日動が安いと思う。最終的にソニー損保のネット契約を選んだ。大手生命保険会社勤めの友人にサポートを借りて補償内容を検討し、手続きを進めた。
補償内容は自分で判断した。判断の根拠はハザードマップだ。
過去の記事でも語ったように新居周辺の水害リスクはハザードマップで確認済みであったので、水災補償は外した。 リスクが低いと判断した部分に保険料を払う必要はない。
一方で地震保険は手厚くした。 首都直下地震のリスクは現実的だ。新築の家が潰れてしまっては立ち直れない。建物が全壊した場合、建物価格は全額補償されるプランに設定した。今後建物価格の減価償却とともにプランは見直していく。
火災保険は「言われるがまま契約する」ものではない。住宅の立地と設備から自分の判断で、必要な補償だけを選ぶ。それが合理的だと思っている。
⑨ローン契約(3月中旬)
金銭消費貸借契約、いわゆる「金消契約」を結んだ。
住宅ローンの本契約だ。契約書に署名して、融資実行の準備が整う。一般に平日に銀行に出向く必要があるが、私の場合はネット銀行であったため、必要書類をまとめてサポートへ提出することで対応してもらった。
7000万円を35年かけて返す契約に、静かに署名した。
⑩⑪決済・鍵引き渡し(3月下旬)
2025年3月某日。決済と鍵引き渡しが同日だった。
いよいよこの日が来た。有給休暇を取得し、入社式のような、卒業式のような朝を迎えた。
振込による決済のため、立会いはなかった。決済は気づかぬうちに行われ、後からアプリで明細を確認すると普段は見ない桁の金額取引が行われていた。
その日の午後、指定されたビルへ訪問して書類確認と鍵の使い方の説明を受け、鍵を受け取った。
4ヶ月間に渡る手続きが、この日終わった。
鍵を手に取ってすぐさま新居へ向かった。鍵を開けたとき、何を感じたか。
私の求めていた平穏な世界がそこにあった…
この4ヶ月で一番きつかったこと
手続きの話はここまでだ。
最後に一つだけ正直に書く。
この4ヶ月間、私は一人だった。相談できる相手が、実質いなかった。家を持つ友人には当然家庭があり、子どもがいる。会社の同僚も同じだ。自分の都合で連絡して相談を求める図太さが、私にはなかった。両親には契約後に伝えたが、家を買った時代が違う。
書類の不安も、審査の不安も、内覧会の判断も、一人で抱えた。
これは購入プロセスの話であると同時に、独身で家を買うということの現実でもある。その話は改めて書く。それは単なる笑い話と思って見ていただきたい。
次の記事では、内覧会で何が起きたかを話す。引き渡し前の最後のチェックで、私が何を指摘したか。



コメント