新築だから問題ないだろう。そう思っていると痛い目を見る。
内覧会は引き渡し前の最後のチェックだ。ここで見落とした不具合は、原則として引き渡し後に自己負担での修繕になる。新築であっても、施工ミスや汚れ・傷は必ず存在する。
私は20箇所以上は指摘した。新築で、だ。
内覧会とは何か
内覧会は「完成した建物を引き渡し前に確認する機会」だ。
目的は大きく2つある。
①不具合の発見と是正依頼: 傷、汚れ、施工ミス、設備の動作確認。引き渡し前に発見して、売主負担で直してもらう最後のチャンスだ。
②採寸・家具配置の確認: カーテンの採寸、家具のサイズ確認、家電の置き場所の検討。生活を始める前の具体的な準備だ。
この2つを同時にこなすのが内覧会だ。
事前準備
内覧会の前にYouTubeで「内覧会」と検索した。専門家の解説動画がいくつも出てくる。当日見るべきポイントを事前に頭に入れておいた。
参考になる動画を載せておく。是非見てほしい。マンションでも有効だ。
①シンプルでわかりやすい代表的なポイント紹介
私が当日持参したものは4つだ。
水平器: 床や壁の傾きを確認するためだ。素人でも数値で確認できる。玄関モニターの傾きを指摘できたのは、これがあったからだ。
メジャー: カーテンの採寸や家具配置の確認、ドアや階段など荷物搬入時の幅確認などが目的だ。内覧会は採寸の絶好の機会でもある。引っ越し後に「カーテンが合わない」「家具が入らない」という事態を防ぐために必須だ。
付箋: できるだけ粘着力の高いもの。もしくはマスキングテープを持参するべきだ。色の違いで傷か汚れかの判別をする場合もある。施工主側が持っていることが主だと思うが、私の場合、例のあの会社の施工担当者は一色マステを切らしていた。やれやれだ。
タオル: 内覧会後の家はしばらく無人になるので、水回りのチェックをした後にシンクなどを拭くと水垢防止になる。綺麗な状態で新生活を迎えたいのであればやった方が良い。
(その他)防寒対策: また、冬場の暖房なし住宅は寒い。厚手の靴下やスリッパ、厚着をしていくことを強くお勧めする。
双眼鏡で壁や屋根のチェックをするのも有効だ。
第三者機関を呼ぶかどうか
内覧会には、ホームインスペクターと呼ばれる第三者の専門家を同席させることができる。費用は5〜10万円程度だ。依頼する検査内容によってはそれ以上になる場合もある。
私は呼ばなかった。費用対効果を考えて、その判断をした。
代わりに友人に来てもらった。壁や床の汚れ、施工不良について点検するポイントを事前に説明し、一緒に見てもらった。友人(スタンド)を呼び出し、即席ホームインスペクターとして内覧会に挑んだのだ。
<ジョジョ的余談>
スタンド名:【アンダー・プレッシャー】(Under Pressure)能力名: 「構造の看破(チェック・ザ・フレーム)」特徴: 友人が住宅の柱や壁・床に触れるだけで、微細な傷や汚れを感知し、その家が30年後に倒壊するかどうかの「未来の負荷」を掌で感じ取ることができる。こだわりポイント: クイーンとデヴィッド・ボウイとの共作[Under Pressure]。吉良吉影のモデルはデヴィッド・ボウイだと言われている。
複数人で臨むことを強くすすめる。 一人では見落としが増える。目が多いほど指摘の精度が上がる。小さな子どもがいる場合は連れて行かず、ある程度の年齢なら傷探しや床の軋む部分などを見つけるのを手伝ってもらうのも一つの手かもしれない。
なお基礎部分や床下、全ての屋根裏は素人では見切れない。その部分については5年・10年後にホームインスペクターを改めて入れることを検討している。今回は割り切った。
当日の状況
内覧会には売主側から現場監督と施工の責任者が来ていた。
現場監督は新人の女性だった。性別は関係ない。だが7000万円の買い物に対して、課長・主任クラスが同席せず、担当営業も立ち会わない。その事実には少し引っかかった。
業界最大手ともいえる企業の数多ある取引の一つ。そういうものなのかもしれない。そういう社風なのだと、自分に言い聞かせた。
時間の制限は特にされなかったが、一般に90分から120分が目安だろう。
初めて見る数週間後の我が家は綺麗だが、よく見るとかなり汚れている。新しい生活をイメージしている余裕はない。時間の許す限り隅々までチェックすることを最優先した。
指摘した箇所と、許容した箇所
当日、合わせて20箇所ほど指摘した。
主な内容はこうだ。
| カテゴリ | 内容 |
|---|---|
| 傷・汚れ | 壁・床の傷、汚れ |
| 施工 | 壁クロスの隙間 |
| モニター設備 | 床暖房操作パネルの傾き(水平器で確認) |
| ドア・窓 | 開閉時に問題がないか |
| キッチン、水回り | シャワーホース、水圧チェック、引き出しの閉まり方 |
| その他 | 浴室屋根裏・脱衣所床下・ |
ただし汚れや糊の残りは他にも多数あった。全てを指摘しきることはできなかったし、するべきでもないと判断した。
理由がある。
今後も長い間、定期点検や、特に何らかのトラブル発生時にやり取りをすることになるのは売主・施工会社だ。些細な指摘を大量に並べて関係にヒビを入れることは、長期的に見て得策ではない。許容できる範囲のものは自分で後日掃除した。
過度に指摘しすぎないことも、内覧会の作法だと私は思っている。引き渡し時には当日指摘した是正箇所の対応後のエビデンスが紙資料にまとめられて提出された。過度に指摘しすぎないことも、内覧会の作法だと私は思っている。
引き渡し時には当日指摘した是正箇所の対応後のエビデンスが紙資料にまとめられて提出された。指摘できた箇所については跡がわからないほど綺麗に処置されていた。誠意ある対応にこの場をお借りして感謝したい。
内覧会を終えて
新築でも20箇所近く指摘できた。完璧な建物などというものは存在しない。
重要なのは全てを指摘することではなく、本当に直すべきものを見極めることだ。そのために事前準備と複数人での参加がある。
内覧会は権利であり、準備が必要な作業だ。当日ただ案内されるままに歩くだけでは、その権利を半分も使えていない。
次の記事では、引き渡しから入居までに実施したこと、すべきことの全リストを公開する。



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