♯14 契約から1年半 再開発の衝撃(パワー)

ジョジョの奇妙な冒険第4部の杜王町風の都市開発地域 ”例のあの会社”

静かに、しかし確実に、街が変わっている。

入居から1年が経った。街の風景は四季を一通り過ごして見てきた。何も変わらない。

だが、ふと周辺の物件価格を調べてみると、数字が明らかに違った。私が契約した2024年11月から、この街で何が起きているのかを整理する。


購入時と今の価格比較

私が購入したのは2024年11月。物件価格は6800万円だった。

その後の価格推移をざっくり整理するとこうなる。

時期周辺同条件物件の相場
2024年11月(購入時)7000~7500万円(私の家は約6800万円)
2025年前半(入居後半年)7500〜8000万円
2025年末〜現在8000〜9000万円台・1億超えも出現

検索条件は「土地60㎡以上・延床110㎡以上・3〜4LDKの新築または築浅中古・駅からは徒歩15分以内・所有権」

さすがに1億を超える物件は住宅のスペックが良く、前面道路も広いのだろう。それでも、私が購入した価格帯の物件は市場からほぼ消えた。築浅以上では6000万台は皆無だ。

そもそも10分以内などさらに良い条件に絞ると、物件自体が極めて少なくなっている。


なぜ上がっているのか

要因は複数あるが、大きく3つに整理できる。

①最寄り駅周辺の再開発効果

私の家から徒歩圏内の最寄り駅周辺で、大規模な再開発が進行している。商業施設・タワーマンションを含む複合開発だ。一部はすでに完成しており、さらに次のフェーズの工事も予定されている。

加えて、そこから数駅先にある山手線某主要駅でも大規模再開発が進んでいる。2つの再開発が同時進行することで、エリア全体の注目度と地価を押し上げている。

②地価の継続的な上昇

私の家周辺エリアの公示地価は、直近で前年比10%超の上昇を記録している。東京23区全体の上昇率を上回るペースだ。

再開発エリアの恩恵を直接受ける立地にある物件は、区の平均を超える上昇幅になっている。私の「10%以上上がっている」という認識は、数字として正確だった。

③建築費・部材費の上昇

購入時、例のあの会社の営業担当に言われた言葉がある。「部材の値上がりが確定しているので、来年になると500万円程度は上がります」と。

当時は営業トークだと思っていた。年内の決算前に買わせたいという魂胆が見え見えだった。だが、半分は本当だった。建材費・人件費の上昇は実際に起きており、新築価格は2024〜2025年で確実に上昇した。再開発エリアの地価上昇と建築費上昇が重なり、新築物件の価格は一気に跳ね上がった。

「一度上がった建築部材の価格は下がらない」というのは、建築・リフォーム業界でよく言われる格言のようなものだが、これはほぼ事実らしい。経済学「ラチェット効果」という現象がこれにも当てはまるそうだ。今度じっくり調べるとする。

④戦争による影響

昨今の日本の住宅価格上昇……。その要因を紐解くのは、実に容易なことである。

かつてトランプ大統領が掲げた自国優先主義やアメリカと諸外国の対立、そしてイランを巡る緊張は、ここ最近ニュースで見ない日はないホルムズ海峡という物流の急所を脅かしてきた。ひとたびそこが滞れば、プラスチックや塗料の原料となるナフサの価格は跳ね上がる。それが断熱材や壁紙といった建築部材のコストに転嫁されるのは、植物が光を求めるのと同じくらい当然の理(ことわり)なのだ。

世界的なインフレの波は、静かに、しかし確実に日本へも押し寄せた。輸入コストの増大という「避けられない厄災」が物価を押し上げ、住宅価格を上昇させる…


これは”買った人あるある”だと思うが、住宅を買った後も物件探しをしてしまうことがある。私は自分の家の価値を図るために同条件の物件を数か月に一度検索する。年が明けて私が引き渡しの準備をしているころには既に、確かにあの営業が言っていたとおりになっていたのだ。

そして2025年から2026年にかけてもその勢いは止まることはなかった。

つい自分の有利なように条件をフィルタリングしていないか、ポジティブな要素だけを受け止めていないか。そんなはずはない。私は常にフェアな情報だけを求めて行動している。AIを3つほど駆使して客観的な事実のみを調査したが私の認識は正しかった。

数字がすべてを語っていた。


2030年問題について、私の考え

私は購入前に「2030年問題」を気にしていた。高齢者の大量死去による相続ラッシュで住宅が余り、不動産価格が下落するという説だ。

だが冷静に考えれば、これは郊外がより影響を受ける話だと分析した。人口が減る地域では不動産価値は下がる。しかし再開発が進み、都心へのアクセスが良く、生活利便性が高いエリアには引き続き人が集まる。希少価値は増す、あるいは保たれる側に位置する。

私が住むエリアは、山手線主要駅へ数駅という利便性を持ちながら、23区内でもまだ地価がさほど高くない割安な位置にある。子育て世代にも支持され流入が止まらず、さらに再開発によって都心部との差が縮まっていく過程にある。

私はそう判断して購入した。今のところその判断は間違っていなかったと思っている。

2030年問題はすぐにその姿を見せてくれるものではない。じっくりと観察し、そのほかの経済状況や自身の課題と向き合いながら、来るべきときに備えるしかない。


ただし、現実はそう甘くはない

「1000万円の含み益がある」と言いたいところだが、それは正確ではない。

いくつかの現実がある。

私の家は築1年の中古になった。 新築物件は鍵を開けた瞬間、10~20%の価値が下がる仕組みなのだ。同じ立地・同じスペックでも、新築と中古では価格が異なる。周辺の似た新築が8000〜9000万円で売り出されていても、私の家をそのまま同価格で売れるわけではない。

前面道路の問題は変わらない。 私の家の前面道路は4mに満たない。これはリセールバリューに対してマイナス査定の要因として残り続ける。記事5で書いた通り、この点は承知の上で購入した。

実際の売却価格は市場価格より低く出る。 不動産の査定は周辺の販売価格より必ず低い水準で出る。「周辺が9000万円で売られている」と「私の家が9000万円で売れる」はイコールではない。例のあの会社の建築物件というのも査定には厳しく出るだろう。

それでも。

購入価格を下回る可能性は、私の入念な調査によると現時点では低い。地価上昇・再開発効果・立地の三重の追い風がある。出口戦略として「売ってやり直す」という選択肢は、購入時より現実的な水準になっている。それは事実だ。


資産価値を能動的に上げるために

含み益があるとはいえ、それを実現するには売れなければ意味がない。

私は一つ、能動的に資産価値を上げる手を打とうとしている。

電信柱の移設だ。

現在、私有地のすぐそばの私道に電信柱が立っている。これが駐車場の使い勝手と外観に影響している。電力会社に申請を出して、私有地内に引き込む形で移設を進める予定だ。

この移設が完了すれば、それだけで売却査定に数百万円の影響があると試算している。費用対効果として、検討する価値は十分にある。

この電柱移設の顛末については、別の記事で詳しく書く。


まとめ——買い時はいつだったか

結論を言う。

私にとっての買い時は2024年11月だった。 完全に結果論ではあるが、ここ1年半あまりの期間で見れば、再開発完了直前・地価上昇の加速前のタイミングで購入できた。

ただしこれは予測ではなく、「合理的に判断して購入したら、結果的に良いタイミングだった」という話だ。今は狙い通りの結果になっているだけだ。

不動産の買い時を正確に予測することは誰にもできない。株価と全く同じだ。今が天井直前で数年後には急落の一途を辿るかもしれない。

だが言えることは一つだ。欲しいと判断したタイミングで、納得した物件を、合理的な価格で買う。待っていれば安くなるかもしれない。だが待っている間に上がることもある。私の場合、後者だった。

誰もが今日が人生で一番若い。

金利も家も土地も上がっていく。いつかは暴落するだろう。その時まで待っていたとして、ローンは何年で組めるのか、家賃は払い続ける、そのとき私は何歳になっているのか。そんなことを考えていると、欲しいものが買えるのに買わない理由は何一つなかった。

この『独身4LDK』こと私… 自分で常に思うんだが、強運で守られてるような気がする。そして細やかな「気配り」と大胆な「行動力」で対処すれば… けっこう幸せな人生をおくれるような気がする…クックックックッ……

もちろんいくつかの大きなリスクは取ることになったがね。


次の記事では、…Comming Soon.


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